NAC(NOT A HOTEL COIN)について

本記事では、別荘/ホテル事業を手掛けるNOT A HOTELが発行した仮想通貨のNACについて書いていきたいと思います。NACとは何か、NACの今後について私が考えていることを書きましたので、参考にして頂けたら嬉しいです。
NACとは
NOT A HOTEL
NACを理解するためには発行元企業であるNOT A HOTELについて理解する必要があります。NOT A HOTELは世界的な建築家やクリエイターが手掛けるハイエンドな別荘兼ホテルの企画・販売・運営をしている、2020年設立の日本の非上場企業です。最近では世界的に有名な超一流デザイナーのNIGOさん・KAWSさんによるNOT A HOTEL TOKYOを発表するなどして話題になっています。業績/財務の観点でも成長しており、2023年度(第四期)決算公告によれば、純利益約4.75億円と、初めて黒字化しました。また、自己資本比率約43%、流動比率146%と盤石な財務基盤を築きつつあります。

NOT A HOTELの事業において特徴的なのが、別荘やホテルを”売ってから建てる”というビジネスモデルにあります。普通不動産を買うときって、完成した実物を見てから買いますよね?NOT A HOTELは例外で、その圧倒的な品質により、建築前にCGで作られた建築プランの段階で物件を販売することを可能にしているのです(一連の流れを示したのが以下の写真の資料になります)。驚くべきは、物件の建築前完売率100%という数字。なんと直近2年間で販売したすべての物件が建築前に完売しているとのことです。直近の財務状況好転の影には、このビジネスモデルの成功が大きく寄与しているはずです。軌道に乗り始めたNOT A HOTELは続々と新しい物件の公開を予定しており、今後も力強く成長していくことを私は期待しています。

NAC
NACとはNOT A HOTEL COINの略称で、不動産を裏付け資産としたRWA(Real World Asset)トークンです。RWAトークンとは、不動産をはじめ現実の商品や美術品の権利をブロックチェーン上で売買できるようにトークン化したものです。NACの保有者はNACをレンディングに出すことで、NOT A HOTELの数々の別荘への宿泊権を得ることができます。また、宿泊時の付帯費用の支払いにNACを使用することも可能です。その他にも、2025年4-9月をめどにローンチ予定の新機能として、レンディングで受け取った宿泊権をNFT化し、OpenSeaなどのマーケットプレイスで譲渡することができるようになる予定です。

NACのこれまでと今後
そして気になるNACの価格ですが、残念ながら現在は強い売り圧力に直面し、下落相場となっています・・・。NACは10月に1NAC=1000円でIEO実施、その後GMOコインで取引を開始して、一時は3000円を超えました。次第に価格は落ち着き大体1500-1700円付近で推移していましたが、2/1に一時900円を下回る急落となり、現在は1050円付近で推移しています。急落の原因となったのはロックアップの解除です。NACはIEOで販売された総枚数2百万枚のうち、90%がロックアップされており、2/1から毎月15%ずつ解除されていく仕組みになっています。2/1に15%のロックアップが解除されたことにより、短期のキャピタルゲインを狙いIEOでNACを購入した人が次々に売却し、価格が急落したのです。今後も7月まで毎月ロックアップ解除が予定されているため、残念ながらしばらくは売り圧に晒され、価格が下落しやすい傾向が続くと思います。売り圧がいつまで続くかですが、私は先日行われたNOT A HOTEL DAO説明会に参加し、一つ参考になる数字を聞きました。説明会では、現在市場にある2百万枚のNACの内、約45%がレンディングされていると説明されていました。これに対して、現在ロック解除済みのNACは全体の25%、3/1には40%、4/1には55%になります。そのため、5/1以降はロックアップが解除されたとしても既にレンディングに使われていて取引することができないため、売り圧が落ち着いてくる可能性があるのではないかなと私は考えています。また、今後宿泊レンディング枠が増えるにしたがって、レンディングされているNACの比率も増えていくはずですので、これも多少なりとも売り圧の抑制に寄与するのではないでしょうか。このような理由から、私はNACの保有を続けるつもりです。前述したようにNOT A HOTELが企業として成長を続ける限り、NACの価値も中長期的に見れば上がっていくはずだからです。とはいえ、短期的にはロックアップ解除によって価格が下落する可能性が高く、正直月初を迎えることが怖くてしょうがないです・・・(笑)そのため、私はあくまで最悪失っても惜しくない余剰資金でNACに投資しており、この姿勢は絶対に崩すことはありません。

まとめ
直近は恐怖の下落相場が続きそうですが、私は企業としてのNOT A HOTELの将来性に可能性を感じており、いつかリターンをもたらしてくれると信じ握りしめていきたいと思っています・・・。なお、本記事は決してNACへの投資を推奨しているわけではありません。私はNACを保有し続けますが、あくまで資産のごく一部のなくなっても惜しくない、ライフプランを決して後退させることのない金額です。投資はリスク許容度を超えない範囲で、自己責任のもとお願いします。2032年までに一億円という、私の無謀な目標達成の一助にNACがなってくれることを、私は祈っています・・・(笑)
