ピンチはチャンス、暴落時の投資について

本記事では、暴落時の投資との向き合い方について紹介していきたいと思います。昨今の株式市場では、米国経済のインフレ懸念から、リスクオフの動きがみられます。世界一の投資家といわれるバフェットさんも、株式を売却して現金や債券の割合を増やすなど、米株式市場の過熱感を警戒しています。他の著名な投資家やエコノミストも、今後大規模な調整が訪れるという予想をしている人も多く、ここ数年絶好調だった株式市場に先行き不透明感が広がっています。昨今の投資ブームで最近投資を始めた方も多いと思いますので、本当に暴落が起きてしまった場合にパニックにならないよう、本記事を読んで備えて頂ければ嬉しいです。
暴落時こそ買い続けるべき理由
暴落はバーゲンセール
私は暴落時こそ、お金持ちに一歩近づくチャンスと考えています。なぜなら、安く買って高く売るが大原則である投資において、暴落時は安く仕入れるための絶好のチャンスだからです。これは株式投資だけでなく、どんなビジネスにおいても言えることです。もっと言えば、私たちの日常生活においてもそうです。例えばスーパーで日用品を買うとき、セールがやっていたら私はまとめ買いをします。安い時にまとめ買いをして生活のコストを抑える、当然のことですよね。株だって同じで、価格が安い時に仕入れて、値段が上がったら売ればいいんです。その意味で、暴落は株価が一斉値下げされるバーゲンセールなんです。しかし実際暴落を目の前にすると、この原則に従って行動することはとても難しいことです。理由は簡単で、お金を失うのが怖いからです。多くの人が頭で理解できていても、実際暴落が起きると、コツコツ積み上げてきた大切な資産があっという間に失われていく恐怖に、耐えることができないのです。
想像しただけでも恐ろしいね・・・。
売らずに我慢するのも難しそうなのに、買うなんてできるかな・・・。

お金が減っていくことが怖いのは当然です。でもその恐怖を克服できなければ、暴落の後に訪れる大きなチャンスを逃してしまうことになります。では、どうすれば暴落の恐怖を克服して買い続けることができるのでしょうか。暴落時の市場がどれだけお買い得なセール会場であるかがわかっていれば、おのずと行動できるはずです。
暴落時の買いによる期待リターン
アメリカのデータサイエンティストであるニック・マジュ―リさんの著書「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」にとても興味深いデータがあります。以下のグラフは1920年から2020年の間、米国株が30%以上下落した月に投資をした場合に、次の史上最高値になるまでの期間の、平均年間リターンを示したものです。このデータによると、50%以上の確率で年間平均リターンが11%以上になります。米国株の長期的な年間平均リターンは大体6-8%程度なので、これを大きく上回るリターンを上げることができるのです。一方で、年間平均リターンが5%以下になる確率は約10%と、リスクもかなり低く抑えられることがわかります。投資をしている人ならわかると思いますが、低リスクで年10%超えのリターンを生む投資先は、そう簡単に見つかるものではありません。本の中では更に、米国株が50%以上下落した月に投資をした場合の、次の史上最高値になるまでの期間の平均年間リターンも紹介されています。なんとこのケースでは、95%以上が16%以上の平均年間リターンを生み出すことが示されています。これらのデータから、暴落時こそ投資すべき理由がよくわかりますよね。これを理解しておくことで、暴落に直面した際、資産を失う恐怖を克服して投資を続けることができるはずです。

「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」では、他にもたくさんの興味深いデータが紹介されています。バイ・ザ・ディップ(底値を狙って買っていく投資手法) vs ドルコスト平均法や、下落回避戦略 vs バイアンドホールドなど、投資家が抱きがちな疑問に対して、データでズバリと答えています。お金に関する本をたくさん読んできた私の中でも特におすすめの一冊ですので、気になる方はぜひ一度読んでみてください。
まとめ
以上、最近の株式市場の過熱感から、暴落時の投資について書いてみました。暴落時に冷静に買い続けることで、後に訪れる市場の回復時にどれだけ大きなリターンをもたらすか、理解して頂けたかと思います。この点を理解しておけば、今後本当に株式市場に暴落が訪れたとしても、恐怖に飲まれることなく、むしろ「やった!バーゲンセールだ!」とメンタルをバグらせることができると思います(笑) このブログでは他にもお金に関するニュースやノウハウについてたくさん書いていますので、他の記事も読んで頂けたら嬉しいです!
