お金持ちになりたい人が、投資に没頭してはいけない理由

私は2021年に株式投資を始めました。相場がよかったこともあって、順調に利益を出すことができています。しかし、お金について勉強すればするほど、投資だけではお金持ちにはなることはできないと、考えるようになりました。本記事では、私がそう考える理由と、最速でお金持ちを目指すために投資と同じくらい大切なこと、この二つについて書いていきたいと思います。
投資だけではお金持ちになれない
私が投資だけではお金持ちになれないと考える理由は、投資で大きなリターンを得るにはそれなりのタネ銭が必要だからです。例えば、1,000万円の金融資産がある人は、年利5%で50万円の不労収入を得られます。しかし、金融資産が100万円しかない人は、同じ5%で運用しても、たったの5万円しか得られません。
そんな当たり前のこと、言われなくてもわかるよ・・・。

読んでくれている方のほとんどがこう思ったかもしれませんが、特に投資を始めたばかりの人にとって、この事実をしっかり認識しておくことは、とても大切なことです。投資を始めると、ついつい楽しくなって投資にばかり時間を費やしがちですが、没頭するあまり貯蓄をおろそかにしてはいけません。貯蓄が将来の資産額に与えるインパクトは多くの人が想像している以上に大きいです。以下のグラフはお金の名著「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」にでてくるデータをわかりやすく日本円ベースにしたものです。グラフは、タネ銭100万円を年利5%で30年間運用した場合の資産の推移を示しています。濃いブルーはタネ銭、薄いブルーは運用収益です。年数を経るにつれ、運用収益が占める割合が徐々に増えていき、最終的に約400万円の資産を築くことができます。

一方こちらは、タネ銭100万円に加えて、毎月1万円の貯蓄をして、年利5%で運用した場合の推移です。この場合、30年後の資産は1,200万円弱と、先ほどの貯蓄なしのケースに比べ約3倍の資産を築くことができます。このことから、投資による効果を最大化させるための鍵は、貯蓄でタネ銭を増やすことだとわかります。

貯蓄率をあげるためにするべきこと
これからまた当たり前のことを書きます。貯蓄率を上げるためにするべきこと、それは収入を増やして支出を減らすことです。
またそんな当たり前のことを・・・。

前振り通り、誰もがわかっている当たり前のことです。しかし、多くの人はこのことを頭では理解できていても、行動に移すことができないのです。特に多くの人が苦手なのが、収入を増やすことだと思います。サラリーマンだって、収入を増やすためにできることはたくさんありますが、勉強に対する苦手意識があったり、忙しさを理由にしてしまったり、単純に面倒くさかったり、何かしら理由をつけて行動を断念してしまう人が多いと思います。私の周りには「お金がない・・・」と口癖のようにこぼす人がいますが、転職や自己啓発を勧めると「私にはできないよ・・・」といって行動を起こすことさえできません。このようなタイプの人は、結果を出すためには大変な労力が必要と考える人が多いようですが、実際は少しの行動でも状況を変えることができるものです。
以下はパーソル総合研究所が2019年にアジア各国の20歳以上の社会人を対象に実施した、社外での自己啓発に関する調査結果です。この調査によれば、「とくに何も行っていない」と答えた人の割合が最も多かったのが、日本です(しかもダントツで)。裏を返せば、少し自己啓発をするだけで周りに差をつけられる環境であるということです。最近は政府によるリスキリング支援も手厚く、受講費用の半額を負担してもらえますので、自己啓発にかかる経済的負担も軽く済みます。かくいう私も、この支援制度を利用してデータサイエンス講座を「侍エンジニア」という大手オンラインプログラミングスクールで受講しました。その結果本業で大きく成果を伸ばし、翌年から昇級して10%年収を増やすことに成功しました。他にも転職して年収を100万円増やしたり、今は僅かですが副業収入もあります。慣れない行動を起こす時に腰が重たい気持ちはよくわかります。しかし前段でも示した通り、タネ銭が少ない状況で、投資だけでお金持ちになることは難しく、入金力を高めるための小さな行動を積み上げていくしかないのです。

まとめ
今回は投資だけではお金持ちになれない理由をテーマに書いてきました。タネ銭が少ない場合、投資で効率的にお金を増やすことはできません。投資に存分に実力を発揮してもらうためには、ひたすら行動して入金力を増やす必要があります。ラッキーなことに、自己啓発を支援する動きが今日本では活発化しており、しかも自己啓発を積極的にするライバルは日本には少ないのです。小さな一歩でもいいので、私は日々積み重ねて継続して、2032年までに1億円という大きな目標に向かって進んでいきたいと思っています。もしも目標に届かなくても、きっと頑張った先に後悔することはないと信じています。
